いまだ統一ならない南北間の軍事境界線での問題を扱った2000年公開の映画「JSA」。
その中で、最後は銃で自殺する若き韓国軍兵士を生々しく演じていたイ・ビョンホンさん。
その印象があまりにも強過ぎて、その後の彼の作品に触れる気が起きなかったほど。
そんな彼が、今度は日本の植民統治前夜の朝鮮を舞台にした韓国ドラマ『ミスターサンシャイン』に出演すると言うので、グッと興味が湧きました。
脚本と演出は「太陽の末裔」「トッケビ」と同じ、キム・ウンスク氏、イ・ウンボク氏のコンビ。
見る前から名作の香りがプンプン漂っています。
[voice icon=”https://geinou-soul.com/wp-content/uploads/2019/02/1270157.jpg” name=”お姉さん” type=”r orange”]共演陣も、デビュー以来数多くの新人賞を受賞しているキム・テリさんをヒロインに迎え、最近は何故か白衣を着た役が多いユ・ヨンソクさんですよ♪[/voice]「ミセン」でのおちゃらけた役がなかなかハマっていたピョン・ヨハンさんなどが脇をしっかり固め、重いテーマのこのドラマを見どころいっぱいのものにしてくれています。
では、この韓国ドラマ「ミスターサンシャイン」の最終回。
ネタバレありで、あらすじと感想を紹介します♪
最後には、話題のロケ地である大邱のについても!!
[quads id=2]ミスターサンシャイン(韓国ドラマ)の最終回ネタバレ
いや~、しかしなんとなく予想していたとは言え、やはり最後には、なんだかんだ言いながら祖国である朝鮮を守るために、そして朝鮮に生まれた自分が自分らしく生きる事を求めて、真の自由を求めて、ドンメが死に、ヒソンが死に、とうとうユジンも…
三人とも最後には所属するものへの従属から自分を解き放ち、今奪われゆきつつある祖国の為に、奪うもの達に真正面から立ち向かっていきました。
とうとうユジンとの「love」を実らせることのできなかったエシン。
2年が経ち、異国の空の下、義兵を育てている場面で「ミスターサンシャイン」は終わります。
ここまで、韓国ドラマ「ミスターサンシャイン」最終回のネタバレでした。
ミスターサンシャイン(韓国ドラマ)の最終回あらすじ
日本軍に撃たれ「あなたを守るためだったら死んでもいい」と言いながら死んでいくアンテクを前に泣くことしかできないエシン。
そんな中、再び日本軍が現れますが、街の人みんながエシンを取り囲み守ります。
日本軍は銃を構えますがひるまない人達。
一方でヒソンは、金にならない新聞を作っています。
無名の新聞で、侵略者である日本の蛮行をあばき続けようと奮闘しています。
そこへ現れるユジン。
ヒソンから預けていた国旗をもらい、その代わりに彼が手に入れることが出来た義兵の名簿を渡します。
二人はその後酒場へと向かい、先客のドンメと落ちあい酒を酌み交わします。
「以前だったら同士!!という言葉で刀を抜き合ったのに」とヒソンは言い、三人は楽しそうに笑い合います。
しかし三人の向かう先には楽しい事ばかり待っていてくれませんでした。
港で武心会を待つドンメ。現れた武心会は、ドンメに遺体を見せます。
それはドンメと親しかった部下のものでした。怒りに燃えるドンメ。
戦う理由が出来たドンメは数十人を相手に剣を抜き、そして命を落とします。
愛するエシンの事を思いながら…
そしてヒソンは、自分の身に危険が迫っている事を知り、これまで書いた記事や集めた写真を後世の誰かが発見してくれることを願い埋めます。
しかし日本軍に捕まり、義兵の名簿を渡せと拷問され命を落としてしまいます。
一方ユジンは、義兵を満洲へ送ろうとする陶工ウンサンに協力する事になり、エシン他、女性と子達がまず汽車に乗るのですが、そこで作戦が日本軍にバレてしまい、義兵たちは包囲されます。
義兵たちは日本軍と戦う道を選び、エシンは汽車を走らせることに成功します。
エシンを助けようと汽車に飛び乗るユジン。
しかし列車にも日本軍の脅威は迫ります。
ユジンはエシンを守るために死ぬことを選びました。
エシンから離れて隣の車両に移り、一発残っていた弾丸で列車を切り離してしまいます。
「これは私の歴史であり、私のラブストーリーです。 あなたの勝利を祈ります。あなたは前進してください。私は一歩退きますから」
ユジンは日本軍に撃たれ、命を落とします。
そしてエシンは、彼らや多くの義兵たちの死を無駄にすることなく、その大いなる遺志を継いで、満州で義兵たちの指導者となっていました。
以上が、韓国ドラマ「ミスターサンシャイン」最終回のあらすじです。
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ミスターサンシャイン(韓国ドラマ)の最終回の感想
私たち日本人にとってとても重たい、しかし目を背けてはいけない韓国と日本との間の歴史がこの「ミスターサンシャイン」というドラマの背景にありました。
日本に対する見方が我々とは違うという意見も目に耳にしますが、こちらは加害者、韓国の人達は日本軍の被害者なのですから、見方が違うのはむしろ当たり前のことなのではないでしょうか。
日本が植民地統治に向けて朝鮮半島に手を広げていたこの時代に、その影響で人生をほんろうされた人々は一体どれくらいいたのか。
そしてまた、朝鮮人としてのアイデンティティを守るために、自らの自由とプライドのために戦った人たちがどれくらいいたのか。
そんな事を考えさせられるスケールの大きなドラマでした。
[voice icon=”https://geinou-soul.com/wp-content/uploads/2019/02/1270157.jpg” name=”お姉さん” type=”r orange”]私が印象的だったのは、奴婢として主人に殺された両親を持ち、自らも殺されかけたユジンが、その主人の孫であるヒソンを殺さずに許す事にしたシーンでした。[/voice]「親の罪は子の罪である」と言っていたユジンが何故許したのか。、
ヒソンはその時既に自分の親や祖父たちが何をして来たかを知り、その罪を償おうとしていたからでした。
これはとても示唆的な部分だと感じました。
足を踏まれた側が求めているものは、謝罪する心、罪を償おうとする心なのだと。
そして物語自体は一見悲しい結末ではありましたが、名もなき人たちが、名もなき人たちの自由を勝ち取る意志を受け継いだことによって、今の韓国があるのだなぁと、教えられた作品でもありました。
全般的な感想も混ざっちゃいましたが、ここまで、韓国ドラマ「ミスターサンシャイン」の最終回の感想でした。
ミスターサンシャイン(韓国ドラマ)のキャスト
[box class=”yellow_box”]チェ・ユジン(ユジン・チョイ)役:イ・ビョンホン。当時の朝鮮にあった身分制度で下位の奴婢(ぬひ)とされる家に生まれる。主人に両親を殺され、命からがらアメリカに渡航。黒髪のアメリカ軍人となり、愛着のない祖国に戻るが、そこで出会った一人の女性に惹かれ、運命が動きはじめる。
コ・エシン役:キム・テリ。身分制度で上位の両班(ヤンパン)の娘。祖父が決めた許嫁は放浪の旅に出てしまい、オールドミスになってしまった。すぐれた射撃術を身につけ、やがて義兵としての道を進むことになる。目の前に現れた「面白い男」と、果たしてどんな関わりを持つことになるのか。
ク・ドンメ役:ユ・ヨンソク。身分制度で最階位の白丁(ペクチョン)の家に生まれる。家畜を捌いて食肉にしたり皮を日用品にする仕事が動物以下のものだと蔑まれて生きた彼は、日本で生きる道を探し、浪人となり、幼いころから恋心を抱いていた女性が住む故郷へと帰るが…
キム・ヒソン役:ピョン・ヨハン。ユジンの両親を嬲り(なぶり)殺しにした祖父の孫である。自身はエシンという両班の娘の許嫁がありながら、家系が持つ身分差別の上のおぞましさを嫌い、10年に渡る放蕩生活を続ける。しかし母の強い願いで帰国。エシンと会い心惹かれるものの…
工藤陽花(クドヒナ) 役:キム・ミンジョン。朝鮮名はイ・ヤンファ(李陽花)。親日派の父親によって日本人と政略結婚させられ日本名を名乗る。結婚して5年後に老いた夫は亡くなり、莫大な財産を相続。ホテルグローリーの主人となる。ユジンに惹かれる。[/box]
ミスターサンシャインという韓国ドラマは日韓の歴史にグッと近寄った作品!
単なる娯楽作品ではなく、私たちにとっては日本の負の歴史に向き合う必要のある重いテーマのドラマでもありました。
一方で、身分差別や他国の横暴から逃れて自由を得るために戦った庶民の物語でもありました。
さて、そんな深い歴史的な意味も込められたドラマのロケ地も気になるところです。
この「ミスターサンシャイン」では、大邱市でのロケ地が印象的でしたね。
そう、あのエシンが英語を習っていた語学堂の荘厳な歴史的建物は、啓明大学城西キャンパスの韓学村に現存する「啓明書堂」だったんです。
ここは他にも懐かしいドラマ「砂時計」や、新しいところでは「花より男子」、映画「誰にでも秘密はある」など、数々の作品のロケ地としても有名です。
「あ、あのドラマと同じロケ地だ~!!」なんて発見もまた楽しいものですよね。
ということで、今回は韓国ドラマ「ミスターサンシャイン」、最終回、ネタバレありのあらすじと感想でした~♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは今回はこのへんで失礼します。
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